都市計画論文集
Print ISSN : 1348-284X
第39回学術研究論文発表会
セッションID: 111
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土地利用変化からみた中心市街地の将来予測と回遊行動の現状把握
前橋市中心市街地を事例として
*宮本 佳和湯沢 昭
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抄録

本研究の目的は,地方都市における中心市街地の現状を土地利用の変化と利用交通手段による回遊行動の相違に着目し,中心市街地の衰退と回遊行動との関係を検討する.事例研究としては,群馬県前橋市を取り上げ,コミュニティバスの導入効果,土地利用変化モデルの作成と将来予測,自動車利用者とバス利用者の回遊行動について分析を行う.土地利用モデルを用いて中心市街地の土地利用の予測行った結果,飲食店や駐車場・空地等の比率が増加し,小売店と住宅の比率が減少していくことが明らかとなった.回遊行動調査結果から,自動車利用者,マイバス利用者共に,回遊行動(ステップ数)が少ないことが明らかとなった.回遊行動が少ない原因としては,ある特定の商業施設に利用者が大きく依存していることによるためである.従って,回遊行動を促進させるためには,公共施設等の適切な配置や施設間のモビリティの確保,例えばタウンモビリティの導入などについて検討を行うことが必要である.

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© 2004 公益社団法人 日本都市計画学会
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