本論文は、はじめに、建ぺい率、容積率、斜線制限の3つのルールについて、模型を使って子どもが視覚的に学習できる都市計画教材を開発している。次に、それを使った模型づくりワークショップを行い、その有用性を検証している。さらに、ワークショップ後に行ったアンケート調査により模型づくりの効果と課題を明らかにしている。本研究で明らかにした知見を以下にしめす。 (1)立方体、三角定規、台形定規、敷地板から構成される都市計画教材は、子どもが建ぺい率、容積率、斜線制限を学ぶのに有用である。 (2)模型を並べることにより街なみ学習教材にもなる。 (3)建築やまちに対する興味を高めることができる。 その一方で、一回のプログラムで終わらせるのではなく、数回のプログラムの中で活用することが求められるなどプログラムに関する課題も明らかになった。