日本都市計画学会中部支部研究発表会論文集
Online ISSN : 2435-7316
空間的平滑法を用いた滞留人口に基づく都市構造の把握に関する研究
稲本 隆治浅野 周平渋川 剛史松本 隼宜
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2021 年 32 巻 p. 39-42

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抄録

人口減少や高齢化を背景に,我が国の地方都市では,コンパクトシティの形成に向けた取り組みが行われている.コンパクトシティを形成するためには居住の誘導による人口の集約だけでなく,都市機能の誘導による昼間の賑わいを創出することも肝要である.しかし,現在,多くの自治体が都市の評価を行う上で用いる指標は夜間人口をベースにしたものであるため,都市機能の誘導による昼間の賑わいを評価するには不十分であると考える.一方で,情報通信技術(ICT)の進歩によって,携帯電話の基地局データから動的に変化する滞留人口を任意の時空間で把握することが可能となった.これを活用することで昼間の賑わいを正確かつ簡便に把握できる可能性がある.そこで本研究では,携帯電話基地局データを活用し,滞留人口の時間変化に着目した都市の傾向を把握する.これにより,昼間の賑わいを考慮した都市の評価を行うことを本研究の目的とする.

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© 2021 公益社団法人 日本都市計画学会 中部支部
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