2023 年 34 巻 p. 53-56
近年、夜の時間帯の観光(ナイトライフ観光)が推進されている。そこで、本研究では、東京23区を対象に、ナイトライフ観光を発展させていく上で重要な要素となる飲食店と宿泊施設の集積の関連やその差異を明らかにすることで、ナイトライフ観光を発展させていくうえでの課題や改善策を考える。飲食店と宿泊施設の立地の集積を明らかにするために飲食店と宿泊施設の位置情報や飲食店の営業時間を民間サイトから取得し、Local Moran’s I統計を用いて分析を行った。その結果、飲食店、宿泊施設ともに同じような規模のクラスターが形成されているエリアがある一方で、飲食店、宿泊施設ともにクラスターが形成されているものの伸びる方向に違いのあるエリアや飲食店のクラスターだけが形成されているエリア、宿泊施設のクラスターだけが形成されているエリアがあることが明らかになった。