2016 年 14 巻 p. 61-64
歴史的空間を形成するには、地域固有な歴史や文化を知り、現代都市空間における価値を再評価することが重要である。それにくわえ、近年、発展した空間情報から得られるデータ群を活用し、都市をデザインすることが可能になりつつある。本研究では、境内だけでなく境外の空間、すなわち、都市空間において都市から寺社へ至る空間を参道空間と定義している。そのため、参道空間は、寺社などの歴史的空間と都市側の現代空間との間で、うまく対立と調和を図る必要がある。このことから、現代の都市空間における参道空間を対象に、寺社へ至るネットワークに着目した空間の構成を明らかにすることを目的としている。