抄録
立地適正化計画の方針に対し、居住誘導区域の外側では、将来的な市街地の集約に伴う人口・施設数の減少、生活利便・コミュニティ活動の低下が懸念される。本研究では、居住誘導区域の外側に着目し、区域外の現状把握と住民の生活行動や移住に関する意識調査から適切な都市縮退のために考慮すべき課題を抽出・整理することを目的とする。現状把握のための空間分析からは商業・医療施設へのアクセス性の評価において、今後施設減少や自動車利用の困難な住民が増加した場合、徒歩での施設アクセスが困難な住民の存在が明らかになった。また、アンケート調査に伴う人々の生活・居住意識の分析からは、区域外から区域内への移住意向は低いこと、住民は区域外の生活利便の悪化を不安視しているうえ、移住に時間を要することから住居取得前の若い年齢時に区域内を選択してもらう必要性を確認できた。