2021 年 12 巻 1 号 p. 1_69-1_75
本研究の目的は,千葉県立保健医療大学とUR都市機構との連携協定をもとに本学が実施した,地域在住高齢者対象の介護予防プログラム「ほい大健康プログラム」を軸とする「体験型学習プログラム」に参加した学生が得られる学修効果の評価をおこない,よりよいカリキュラム構築に寄与することである.
無記名・自記式質問紙調査を用いて評価を実施したところ,プログラムへの自身の積極的な参加,対象者の特性理解,対象者に配慮した適切な対応方法の習得,対象者との積極的な交流,仲間と互いに配慮・協力し合う方法の習得に関する設問に,9割を超える学生が肯定的な回答をした.自由記載の設問では,学生は修得した専門知識を活用するだけでなく,プログラム全体の構成など,広い視野を持って気づきを得ていた.
今後もプログラムには改善を要するものの,ほい大健康プログラムは学修効果の得られる体験型学習プログラムとして捉えることができた.