2022 年 13 巻 1 号 p. 1_45-1_50
目的:母性看護学実習における産後の女性へのオンラインインタビューによる学生の学びを明らかにすることを目的とした.
方法:半構成的面接と実習後アンケートの自由記載とから得られたデータから,学びに関する内容を抽出し,質的帰納的分析を行った.
結果:対象者は9名で,151コードが抽出された.【周産期の身体的苦痛】【周産期の心理的変化】【子どもに対する愛着】【産後の疲労と家族サポートの重要性】【母子・家族への継続的視点での看護の必要性】【母子・家族の個別性に合わせた看護の必要性】等の8カテゴリーに集約された.
結論:オンラインによる当事者参加授業において,産後の女性の心理・社会的側面における対象理解や,継続的視点や個別性に合わせた看護の必要性を学ぶことができていたが,児に関する学びは確認されなかった.臨地実習にはない学びも得られていることから,教育方法の改善により充実した実習となる可能性が示唆された.