2023 年 14 巻 1 号 p. 1_19-1_28
研究目的:地域包括ケア病棟の看護師が認識している特有の実践内容,地域包括ケア病棟での看護実践における苦労や困難,地域包括ケア病棟の看護師が認識している必要な実践能力を明らかにした上で,地域包括ケア病棟の看護師に求められる実践能力を検討することとした.
研究方法:地域包括ケア病棟の看護師を対象とし,半構成的面接法にてデータ収集を行った.得られたデータから,地域包括ケア病棟の看護師が認識している特有の実践内容,苦労・困難,必要な実践能力に関する内容を抽出し,質的帰納的分析を行った.
結果:対象者は6名であった.特有の実践内容では58コードから8カテゴリに,苦労・困難では48コードから10カテゴリに,必要な実践能力では44コードから4カテゴリに集約された.
考察:<患者・家族への支援能力><連携調整力><地域包括ケアシステムを維持・発展させるマネジメント力>の3つの側面から成る7つの実践能力が見出された.