2023 年 14 巻 1 号 p. 1_75-1_80
【目的】
褥婦が,産後1ヶ月以内の腰背部痛緩和のための支援としての固定帯を使用するケアを受けて,どのように実感しているのかを明らかにすること.
【方法】
産後1ヶ月以内の腰背部痛に対して骨盤周囲に固定帯を使用した褥婦11名に,2020年1月~3月に半構造的面接を行い,逐語録を作成し質的帰納的に分析した.
【結果】
腰背部痛緩和のための支援として固定帯を使用するケアの効果は,【痛みが軽減する】【はずすと腰が痛い】【腰が固定されて安定している】【腰への負担が少ない】【動きやすい】【安心感がある】等のカテゴリーに集約された.また,【効果があるのか分からない】というカテゴリーも抽出された.
【考察】
固定帯を使用すると腰が固定され安定し負担が少ないことや,痛みの軽減が図られていたと考える.また,安心感を抱き,腰背部痛を悪化させないために,固定帯を継続的に使用している褥婦がいると推測される.