千葉県立保健医療大学紀要
Online ISSN : 2433-5533
Print ISSN : 1884-9326
報告
訪問介護員と看護師の歴史における接点
春日 広美
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2024 年 15 巻 1 号 p. 1_45-1_50

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抄録

 本研究の目的は,訪問介護員を理解する一助として,その職業的な成り立ちを黎明期の「派出婦」に遡って確認し,同時期の「派出看護婦」との接点を考察し,訪問介護員,看護師間の関係を展望することである.研究方法は一次二次資料を用いた歴史研究である.

 派出婦は明治大正期の「女中払底」の社会状況下で,家事を細分化して提供し,近代職業化したと考える.派出婦会は,派出看護婦会と類似のシステムを持っていた.両者の接点については,連携関係を示す歴史資料は確認できなかった.患家および病院での「病人付添」では競合関係にあったと考える.両者とも「職業安定法」の施行で解散したのち,共に「有料看護婦家政婦紹介所」に所属する仲間となった.病院では「完全看護」の導入で,病人付添は看護婦に代わって派出婦(付添婦)が行うようになった.お互いの歴史が錯綜したことを確認し,ともに専門性を尊重した良好な連携関係を築いていきたい.

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