千葉県立保健医療大学紀要
Online ISSN : 2433-5533
Print ISSN : 1884-9326
原著
魚介類摂取に関する妊婦保健指導の実態
川城 由紀子北川 良子石井 邦子
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2015 年 6 巻 1 号 p. 1_11-1_16

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抄録

 本研究は,妊婦の魚介類摂取に関する保健指導の現状を明らかにすることを目的とした.WAM-NETから1,000施設を無作為抽出し,本調査参加の同意が得られた134施設において妊婦のケアにあたっている看護職者1,688名を対象に,郵送法による自記式質問紙調査を行った.各質問項目の記述統計量の算出と自由記載の質的分析を行った.回収率は58.4%,有効回答率は98.3%(n=968)であった.妊婦から魚介類の摂取について過去1年間に質問を受けた看護職者は131名(13.5%)であり,その質問内容は,【摂取してよい魚介類の種類】,【摂取してよい魚介類の量】,【魚介類摂取の是非】などであった.魚介類摂取については,看護職者から妊婦に積極的に説明している者は少なかった.看護職者から魚介類摂取は胎児の成長発達に必要であることと併せて妊婦に水銀による胎児への影響と具体的な摂取方法の情報提供を行い,安全に安心して魚介類を摂取できるように促す必要がある.

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© 2015 千葉県立保健医療大学
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