臨床リウマチ
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総説
関節リウマチ診療における病診連携とかかりつけ医
大坪 秀雄松田 剛正
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2010 年 22 巻 1 号 p. 6-16

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抄録
   関節リウマチの診療はメトトレキサートの導入に続き生物学的製剤やその他の免疫抑制剤が導入され,予後が大きく改善された.一方,有害事象の心配からか,現在でも一部ではメトトレキサートの投与量が少ない例や,生物学的製剤の使用を躊躇するなどの症例も見受けられる.本稿では治療の大まかな流れ,有害事象の予防,有害事象発生時の対応について共通の認識の下に連携を進めるツールとして利用される事を目指した.
   専門施設では診断の確認,活動性の評価,治療方針の決定,かかりつけ医で治療開始が困難な場合は治療の開始と効果判定等を行う.患者には診断の結果と今後の治療方針の大きな流れを十分に説明し,患者の不安を取り除く事が重要である.かかりつけ医に捩った後は必要に応じて定期フォローを行うが,効果減弱時に受診して頂き,治療方針の再検討を行う事が最も大切である.
   かかりつけ医は自施設や患者の状況に応じて,診断,治療方針の決定,治療薬の調整,免疫抑制剤や生物学的製剤の導入等のいずれかの時点で依頼する.今日のリウマチ診療では生物学的製剤が必要な症例に早期に導入する事を共通の目標として連携を進めていく.再び患者の診療を開始する場合は特に有害事象に対する注意が重要で,定期的に肝腎機能,末梢血等の検査が必要であるが,感染症が疑われる場合は早急な対処が重要であり,細菌感染が疑われる場合は免疫抑制剤を中止の上,抗生剤を投与する.
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© 2010 一般社団法人日本臨床リウマチ学会
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