臨床リウマチ
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原著
関節リウマチの臨床的評価法(DAS28,SDAI,CDAI)の比較 ~抗TNF 療法施行例を用いた検討~
平野 裕司大石 幸由三重野 琢磨山内 健一小早川 知範
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2010 年 22 巻 3 号 p. 281-287

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抄録
目的:最も適切なRAの臨床的疾患活動性評価法は明らかではない.本研究の目的は4種類の臨床的評価法(DAS28-ESR,DAS28-CRP,SDAI,CDAI))を比較し,その特徴を知ることである.
方法:抗TNF療法を施行した89例を検討に使用した.抗TNF製剤の製剤変更は治療継続とみなし,開始時および調査時の疾患活動性分類を4つの評価法で評価し比較した.
結果:全例における開始時の高疾患活動性率(HDA率)はDAS28-ESR:85.4%,DAS28-CRP:92.1%,SDAI:73.0%,CDAI:73.0%だった.DAS28-ESRとDAS28-CRPではSDAIやCDAIと比較して有意にHDA率が高かった.継続例(78例)の調査時におけるHDA率はDAS28-ESR:26.9%,DAS28-CRP:35.9%,SDAI:14.1%,CDAI:18.0%だった.抗TNF療法継続例の調査時における低疾患活動性率(LDA率)はDAS28-ESR:26.9%,DAS28-CRP:35.9%,SDAI:39.7%,CDAI:39.7%だった.SDAIではDAS28-ESRとDAS28-CRPと比較して有意にHDA率が低かった.調査時の寛解率はDAS28-ESR:16.7%,DAS28-CRP:21.8%,SDAI:12.8%,CDAI:7.7%だった.DAS28-CRPとCDAIの間に統計学的有意差を認めた.EULAR基準におけるDAS28-ESRのGood response群は4つの評価法全てにおいてLDAだったが,No response群では,SDAIとCDAIでそれぞれ1例ずつLDAを認めた.
結論:DAS28-CRPは疾患活動性の変化を最も鋭敏に反映するという特性がある.SDAIやCDAIによる寛解は非常に困難である.疾患活動性評価法を使用する際には,各評価法の特性(長所,短所)を考慮した上で評価する必要がある.EULAR基準のGood responseはRAの治療目標として有用である.
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© 2010 一般社団法人日本臨床リウマチ学会
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