臨床リウマチ
Online ISSN : 2189-0595
Print ISSN : 0914-8760
ISSN-L : 0914-8760
原著
インフリキシマブ中止例の検討
塩沢 和子田中 泰史吉原 良祐中川 夏子香山 幸造村田 美紀寺島 康浩田中 千尋山根 隆志松田 茂横山 公信葉 乃彰塩沢 俊一
著者情報
ジャーナル フリー

2010 年 22 巻 4 号 p. 372-380

詳細
抄録

目的:インフリキシマブ(IFX)中止に関して,①中止理由(効果不十分,有害事象,患者希望)を明らかにして,②効果不十分と有害事象で中止した例をIFX投与前から予測できるかどうかについて,継続例と比較検討し,さらに③中止時の疾患活動性とその後の治療状況について,調査した.
対象・方法:2003年8月から2009年8月に,282例のRA患者にIFXを投与し,145例が中止した.中止理由は①効果不十分73例②有害事象47例③患者希望による中止6例④転院17例⑤寛解2例であった.
結果:① IFXの中止理由は,効果不十分が最も多く(73/282;25.9%),次いで有害事象(47/282;16.7%),転院(17/282;6.0%),患者希望(6/282;2.1%),寛解(2/282;0.7%)であった.② IFX中止例は継続例よりIFX治療開始時の疾患活動性が有意に高かった.③有害事象による中止例は中止時の疾患活動性が低かったが,効果不十分による中止例は疾患活動性が改善されていなかった.後者も別の治療に変えて6ケ月後には疾患活動性が低下した.
結論:IFXは効果不十分で中止する例が多い.中止例はIFX開始時の疾患活動性が高かった.今回の報告はIFXを3mg/kg,8週間隔で投与した結果であり,2009年8月より増量と投与期間の短縮が認められたので,今後は継続例が増えることが期待される.

著者関連情報
© 2010 一般社団法人日本臨床リウマチ学会
前の記事 次の記事
feedback
Top