臨床リウマチ
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誌上ワークショップ 生物学的製剤治療と感染・免疫・炎症
関節リウマチ448例の1年間の経過中に合併した感染症について
岡 友美子加藤 一郎畠山 明
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2010 年 22 巻 4 号 p. 426-429

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抄録
目的:関節リウマチの治療中に合併する感染症についてその内訳や治療薬との関連を調べる.
対象・方法:平成20年6月・7月に当科外来を受診し,定期的に通院した関節リウマチ患者448人を対象に,その後1年間の経過についてカルテ記載を元にデータを集めた.
結果:対象患者の平均年齢68.8歳,平均罹病期間14.4年.感染症の合併は152人(33.9%),エピソード数としてはのべ181回(0.40回/人年)だった.かぜ症状68例(上気道症状38),歯周炎22例,肺炎17例,下痢15例と,口腔鼻咽頭を進入口とする感染が多かった.皮膚感染は15例,胆道系3例,尿路系3例であった.重篤なものとしては敗血症3例,化膿性関節炎4例がみられた.古典的DMARDsのみでコントロール可能だった99例,ステロイド使用のない146例では有意に感染症の合併率が低く(各々17.2%,21.9%),ステロイド,メトトレキセート,生物学的製剤の使用群で感染症の増加が見られた(各々40.7%,40.4%,64.3%).
結論:口腔鼻咽頭の清浄化による感染予防の可能性が示唆された.リウマチ治療薬については,薬剤の組み合わせ,リウマチの活動性など考慮すべき要素が残るが,ステロイド・生物学的製剤については使用群において感染症合併率の有意な増大が見られた.
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© 2010 一般社団法人日本臨床リウマチ学会
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