抄録
近年,関節リウマチの治療は早期からMTX投与を行い,生物学的製剤の適応を考慮して寛解導入を目指す治療が行われ,良好な治療成績が報告されている. しかし関節リウマチ発症早期で疾患活動性が十分にコンロトールされていない時期や,すでに関節破壊が進行したために動作時痛が残存している症例の場合,対症療法として非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は現在でも汎用されている.
関節リウマチ診療に携わる医師にとってNSAIDsによる消化管障害対策は必須であり,今回はNSAIDs潰瘍に焦点を当てて報告する.