2013 年 25 巻 4 号 p. 276-280
関節リウマチに伴う関節破壊は不可逆的な身体機能障害を齎すため,早期からの適正な診断と治療が必要である.関節破壊を抑止するために,診断されればメトトレキサート(MTX)で治療開始し,効果が不十分であれば早期からの生物学的製剤の導入が勧告されている.ゴリムマブ等の生物学的製剤は,MTXとの併用により高い治療効果,臨床的寛解導入率が得られた.さらに,臨床的寛解を維持することにより,構造的寛解と機能的寛解の長期間達成が目標となり,治療のエンドポイントを生命予後に置くことも可能となってきた.