2016 年 28 巻 4 号 p. 304-310
目的:成人スチル病の生物学的製剤による治療戦略を中心に,成人スチル病を概説すること
対象・方法:PubMedで成人スチル病の生物学的製剤による治療に関する文献検索を行った.
結果:成人スチル病の原因は不明であるが,スパイク状の発熱,関節痛,一過性の皮疹を特徴とする.IL-6,IL-18,TNF-α,CXCL10(IP-10)のような炎症性サイトカインとケモカインが成人スチル病の病態形成に関係している.Yamaguchiらの成人スチル病の分類基準は世界中で使用されている.PubMedでの文献検索で,16歳以上で発症した難治性成人スチル病患者を対象に生物学的製剤で複数人の患者を治療した13文献がヒットした.生物学的製剤治療は多くの患者に有効であった.感染症や注射部位反応などの有害事象が報告された.多くの報告が症例集積研究であり,難治症例の定義も異なり,二重盲検試験はなかった.
結論:今後,全国的な症例登録制度や二重盲検ランダム化試験が望まれる.