カウンセリング研究
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ストレスフルな出来事に対する主観的評価と意味づけ動機 ―場面想定法を用いた基礎的検討―
上條 菜美子湯川 進太郎
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2014 年 47 巻 3 号 p. 137-146

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抄録
本研究では,人がストレスフルな出来事に遭遇したとき,その出来事に対しどのような主観的評価を与えることで意味づけが動機づけられるのかについて,物語性をもつ多様な仮想場面を用いた場面想定法により検討した。「未然防止性,生起可能性,不快感が脅威評価と関連し,脅威評価が意味づけ動機と自己の変化と関連する」という仮説のもと,大学生および大学院生30名を対象に,10のストレスフルな出来事について質問紙調査を行った。その結果,意味づけ動機に対する脅威評価の関連性は弱く,一方で,出来事の未然防止性・生起可能性・不快感が高いほど,意味を見つけ出そうと動機づけられることが示された。また,出来事を脅威に感じるほど,自分自身が大きく変化すると推測しやすいという関連が見いだされた。考察では,本研究で得られた,意味づけを動機づける主観的評価に関する基礎的知見,および本研究の限界と今後の展望について議論された。
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© 2014 日本カウンセリング学会
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