臨床リウマチ
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総説
骨粗鬆症を合併した関節リウマチに対するデノスマブの効果
松野 博明
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2018 年 30 巻 2 号 p. 69-78

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抄録

目的:近年,数多くの骨粗鬆症治療薬が開発され様々な骨密度測定方法による治療成績が報告されているが,診療所においては橈骨DXA(dual-energy X-ray absorptiometry)により評価される場合が多い.デノスマブ(DMAb:Denosumab)は完全ヒト型抗体の骨粗鬆治療薬であるが,過去に関節リウマチ(RA: Rheumatoid arthritis)合併例や,RAでグルココルチコイド(GC)服用患者に対するDMAb の効果を橈骨DXAにより評価した報告はない. 対象は全例60歳以上で%YAMが70%未満DMAbによる治療を行った症例である.DMAb治療群は閉経後骨粗鬆症のみの例(PO群),POでRAを合併した例(PO+RA群),PO+RAでGC治療を行っていた例(RA+GC群)である.対照は4週または1月に1回の経口ビスフォスホネート (BP)服薬による治療を行ったPO群44例,POでRA合併の33例とした.これらの症例に対して継時的橈骨DXAによる骨密度測定を行った.またDMAb治療例には骨代謝マーカーである尿中NTx(type I collagen cross-linked N-telopeptide)の測定を追加した. 橈骨DXAによりDMAb治療群で有意な骨密度増加作用が確認されたが,BP治療群では認められなかった.DMAbの骨密度増加は,RA合併例では非合併例に比べて時間的に遅れて出現した.DMAbによる尿中NTx抑制効果は,RA群,RA+GC治療群ではPO群と比べて弱かった.治療継続率はDMAb群がBP群に比べて統計学的に有意に高かった. DMAbの治療効果は橈骨DXAにおいても十分証明され,高い治療継続率が得られた.DMAbの治療はPO群,RA群,RA+GC群,全ての骨粗鬆症患者に有効な治療であるが,RA合併例ではその効果発現はPO群と比較して時間的に遅れて出現した.橈骨遠位端においてRAであってもDMAbによる治療効果が確認された.DMAbはRAにおいて骨ビランの進行抑制作用も有する薬剤であるころから,DMAbがRA骨粗鬆症の第一選択薬となる可能性が示された.

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© 2018 一般社団法人日本臨床リウマチ学会
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