臨床リウマチ
Online ISSN : 2189-0595
Print ISSN : 0914-8760
ISSN-L : 0914-8760
誌上ワークショップ チームで考える─高齢RA患者の日常診療下のリスク評価と対策─
RAにおけるサルコペニア有病率,発症率と予測因子~CHIKARA研究からの解析~
多田 昌弘山田 祐太郎
著者情報
ジャーナル フリー

2021 年 33 巻 1 号 p. 70-77

詳細
抄録

目的:関節リウマチ(RA)患者は,健常者と比較すると筋肉量が少なく,新規サルコペニア発症率及び予測因子に関してはこれまで報告されていない.RAにおけるサルコペニア有病率,新規発症率,それぞれに関連する因子に関して検討を行う.

対象・方法:連続したRA患者100人(罹病期間5.5年,年齢68歳,DAS28-ESR 3.55)を対象に前向き観察研究(CHIKARA研究)を開始した.体組成計を用いて筋肉量を測定し,Asia Working Group for Sarcopeniaの診断基準を用いてサルコペニアを診断した.研究開始時のデータからサルコペニア有病率と関連因子を,1年間のデータから新規サルコペニア発症率と予測因子を検討した.

結果:RA患者の28%にサルコペニアを有していた.BMI低値,体脂肪量高値,MMP-3高値の患者ではサルコペニア有病率が有意に高かった.また,1年間の新規サルコペニア発症率は,13%であった.新規発症の予測因子としては,年齢,1年間の平均Glucocorticoid使用量,BMI,体脂肪率,CRP変化量が単変量解析で抽出され,ROC解析と多変量解析から年間平均3.25mg以上のGlucocorticoid使用が独立した予測因子であることが明らかとなった.

結論:Glucocorticoidを年間平均3.25mg以上使用していると1年後にサルコペニアを新規発症する可能性が示唆された.

著者関連情報
© 2021 一般社団法人日本臨床リウマチ学会
前の記事 次の記事
feedback
Top