臨床リウマチ
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原著
髄膜炎で発症し髄液中抗シトルリン化ペプチド抗体が臨床経過の推移と一致したリウマチ性髄膜炎の一例
松田 渉尾崎 吉郎重坂 実石井 睦康田中 晶大西澤 徹安室 秀樹孫 瑛洙野村 昌作李 一吉村 晋一中山 健太郎
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2021 年 33 巻 3 号 p. 213-220

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抄録

 77歳の男性.歩行と意思の疎通が困難となり受診した.MRIで右大脳半球皮質にDWI,FLAIR高信号と,脳表・脳溝に沿った造影効果を認めた.関節症状は無かったが,髄液・血清でRFと抗CCP抗体が陽性であり,大脳生検の所見も併せリウマチ性髄膜炎と診断しステロイドで治療した.経過に一致して髄液での抗CCP抗体価も低下し,リウマチ性髄膜炎の病態を考える上で貴重な事例であると考えられた.

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© 2021 一般社団法人日本臨床リウマチ学会
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