2023 年 35 巻 1 号 p. 13-21
目的:シェーグレン症候群(SS)の精査を施行した患者の自覚症状と他覚所見との関係について検討した.
方法:2017年2月から2021年6月に当院を受診し,自覚症状や医師の診察により口腔乾燥症が疑われてSSの精査が行われた87名の臨床症状を診療録から抽出した.口腔内乾燥に関連する14の質問ごとに乾燥自覚なしと乾燥自覚ありの2群に分けた.
結果:SS 49名,非SS 38名との間で14項目すべてにおいて,乾燥自覚なしとありの割合に差がなかった.SS診断における唾液腺エコーの感度と特異度は,Ariji法でそれぞれ70.7%と91.7%,Outcome Measures in Rheumatology Clinical Trials(OMERACT)法で68.3%と91.7%であった.14の質問のうち半分で乾燥自覚あり群は,なし群よりも唾液分泌量が有意に低値であり,耳下腺エコースコアは一部の乾燥自覚(口の中が乾く,長時間話しづらい,口の中が痛い)と関係があった.
結論:多様な自覚症状のうち,他覚所見異常を反映する特有な自覚症状が存在した.