臨床リウマチ
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特集 メトトレキサートを再考する
メトトレキサートの作用機序
中島 亜矢子
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2023 年 35 巻 4 号 p. 214-220

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抄録

 メトトレキサート(MTX)は,開発されてから70年を経ても,生物学的製剤やJAK阻害薬の時代においても,関節リウマチ診療において中心的役割を果たすアンカードラッグである.その理由は,MTXは疾患活動性抑制効果,関節破壊防止効果,心血管障害抑制効果,生命予後改善効果などを有するからである.MTXの基本的作用は,葉酸代謝拮抗作用,すなわち細胞増殖抑制作用である.細胞内でポリグルタメート化されたMTXは,アデノシンを介した抗炎症作用,接着因子や炎症性サイトカイン産生抑制作用,マトリックスメタロプロテイナーゼ抑制作用等,多岐にわたる機序を介して抗リウマチ作用を示す.一方,MTXは腎機能低下により容易に血中濃度が上昇し,骨髄抑制作用をきたす.ほかにもMTXに関連した副作用があるため,MTXの特性や作用機序を知って,適切にリウマチ治療に生かすことが望まれる.

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© 2023 一般社団法人日本臨床リウマチ学会
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