臨床リウマチ
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原著
自己免疫疾患を有するステロイド糖尿病患者におけるイプラグリフロジンの有効性と安全性の検討
高村 紗由里須藤 真則小林 大介阿部 麻美大谷 博中園 清村澤 章石川 肇伊藤 聡
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2025 年 37 巻 2 号 p. 76-83

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抄録

【目的】自己免疫疾患を有するステロイド糖尿病患者において,SGLT-2阻害薬であるイプラグリフロジンの有効性と安全性を検討する.【方法】2015年から2021年9月にかけて当院でイプラグリフロジンを開始された自己免疫疾患を有するステロイド糖尿病患者の開始後24週のHbA1cの推移,有害事象の有無を後ろ向きに検討した.【結果】症例数は39例,うち8例は効果不十分(5例)と有害事象(3例)を理由に中止された.24週継続された31症例は年齢の中央値68.0歳,女性21例,疾患の内訳は関節リウマチ22例,SLE 4例,その他6例.23例(74.2%)で免疫抑制薬を併用されていた.24週後にHbA1c(%)は7.6[7.3, 8.3]から7.2[6.5, 8.0](p=0.008)と有意に低下していたがPSL(mg/day)も6.0[2.3, 7.9]から5.0[2.3, 6.3](p<0.001)と減量されていた.PSL減量がなく,かつ他の糖尿病治療の強化がなかった11例においても24週後にHbA1c(%)は7.5[7.3, 7.9]から7.2[6.8, 7.7](p=0.024)と有意に低下していた.観察期間内で重篤な副作用は認めなかった.【結論】自己免疫疾患を有するステロイド糖尿病に対しイプラグリフロジンは有効で短期的には安全に使用できると考えられた.

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© 2025 一般社団法人日本臨床リウマチ学会
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