臨床リウマチ
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原著
メトトレキサートを使用中の関節リウマチ患者における葉酸少量連日投与の有用性について
中垣 孝規伊藤 遼介須藤 真則高村 紗由里和田 紘幸阿部 麻美大谷 博石川 肇中園 清村澤 章伊藤 聡
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2025 年 37 巻 3 号 p. 174-183

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抄録

【目的】

メトトレキサート(MTX)を使用する関節リウマチ(RA)患者における葉酸連日投与が患者(疾患活動性・副作用・検査データ)に与える影響を明らかにする.

【方法】

MTXで治療中に葉酸連日1mg投与を行った81例のうち,他院からの継続処方7名と葉酸投与歴のない8名を除いた66名を解析し,副作用を検討した.次に66例の中から週1回5mg葉酸投与から連日1mg葉酸投与に変更した以外に治療変更のなかった11人の患者を6ヶ月間追跡し,Disease Activity Score(DAS)-28 erythrocyte sedimentation rate(ESR),Simplified Disease Activity Index(SDAI),ESR,C-reactive protein(CRP),aspartate aminotransferase(AST),alanine aminotransferase(ALT),white blood cell(WBC),platelet(PLT),その他の副作用の変化を観察した.

【結果】

66例の解析結果では消化器症状は有意な差を持って改善を認め,倦怠感も改善の傾向を認めた.葉酸連日投与の継続率は92.4%と良好であった.

治療内容の変更のなかった11例の解析結果ではDAS-28(ESR),SDAI,ESR,CRP,ALT,WBC,PLTには有意な差は認められなかった.ASTでは有意な差を持って改善を認めた.その他の副作用として消化器症状の改善の傾向を認めた.

【結論】

66名の解析では葉酸連日投与で副作用が軽減されていた.少数例の検討ではあるが11名の解析では葉酸連日投与は疾患活動性を上昇させない可能性が示された.また消化器症状や肝障害などの副作用が軽減されることでMTX増量が可能となり,疾患可動性の低下につながる可能性があると考えられた.

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© 2025 一般社団法人日本臨床リウマチ学会
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