2026 年 38 巻 2 号 p. 119-124
【はじめに】関節リウマチ(RA)患者の支援は治療のみならず,日常生活やセルフケアなど多岐にわたる.当センターでは2013年より「フットケア」,2016年より予約制の「看護外来」を設置し,患者一人ひとりに寄り添った専門的支援を行っている.本稿では,これらの活動を通じた看護師の役割と多職種連携の重要性を報告する.
【実践内容と成果】看護外来では,30分間の個別面談を通じ,疾患教育,共同意思決定(SDM)に基づく治療選択支援,プレコンセプションケア等を実施している.事例では,自己注射指導から身体機能に合わせた処方変更の提案や,禁煙後の食習慣の変化から管理栄養士へ繋ぐなど,生活背景に基づいた潜在的課題の発見と調整機能を果たした.一方,フットケアでは,胼胝等の処置に加え,理学療法士や義肢装具士と連携し装具療法と履物の工夫を行うことで,歩行機能の維持・向上に寄与した.これらの専門的実践を言語化し,マニュアルや教育動画を作成することで,組織全体におけるジェネラリストの育成と看護の質の担保を図っている.
【結語】看護師が患者の生活や価値観を深くアセスメントし,多職種間のコーディネーターとして機能することは,チーム医療においてケアの調和を生み出す要となる.今後は,これらの介入が患者のQOLや疾患活動性に与える影響について,定量的エビデンスを構築していくことが課題である.