2013 年 24 巻 3 号 p. 75-87
GISを活用し,東北地方における気象作用を考慮したコンクリート構造物の温度ひび割れハザードマップ,凍害ハザードマップを作成するとともに,国土交通省東北地方整備局において管理される約2600橋の橋梁点検データに基づき,構造形式と健全度といった2変数を形と色で表した橋梁点検データマップ,さらには凍結防止剤散布量データマップ等を作成した。これらのデータに基づき,RC床版とコンクリート下部工の劣化要因分析を行った結果,それぞれ供用年数,凍結防止剤散布量,大型車交通量,冬期平均気温といった複数の要因に影響されることを明らかにし,本ツールが東北地方におけるブリッジマネジメントの運用上有用であることを示した。