2018 年 29 巻 p. 87-100
本研究は,打撃応答特性に基づくコンクリート内部空隙領域の同定を目的として,小型の床版試験体に内部空隙を模擬した人工欠陥を埋設し,インパルスハンマと加速度センサを用いて打撃試験を実施した。この打撃試験結果に基づき,各種欠陥特性が打撃応答特性に及ぼす影響について検討した結果,周波数応答関数(伝達関数)が欠陥領域評価に重要な指標になることを明らかとした。さらに,周波数応答関数を入力値として自己組織化マップ(SOM)に適用することで,欠陥直径が200 mm以上,埋設深さ70 mm以浅の欠陥領域の評価が可能であることを示した。また,本手法を実構造物に適用した結果,実構造物内部の欠陥領域評価においても,その有用性が示された。