日本色彩学会論文誌
Online ISSN : 2436-7451
PCCSの単色における心理学的な手法による主観的な色の明るさとあざやかさの統合次元“Brilliantness”の提案
若田 忠之
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2025 年 3 巻 1 号 p. 1-18

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抄録

 本研究では単色を対象として色の心理的な「明るさ」と「あざやかさ」を合成した概念を仮定し,それを数値化すること,およびその概念と色の属性,印象次元間の関係性を検討することを目的とした.方法はPractical Color Co-ordinate Systemより12トーン×5色相(赤,黄,緑,青,紫)および無彩色5色の計65色を用いて心理的な明るさ,あざやかさの評価および印象評価を行った.その結果,配色,単色の刺激の形態によらず明るさとあざやかさの間に相関関係が見られた.そこで,単色刺激について主成分分析によって明るさとあざやかさの合成を行ったところ,88.2%の説明率で合成可能であることが示された.この合成概念を“Brilliantness”:Brtと命名した.また,単色刺激に対する印象次元の抽出として印象評価値に対して因子分析を行った結果3因子が得られた.Brtと各因子の間で相関係数を求めたところ,第1因子(評価・潜在性)と(r = .965),第2因子(活動性)と(r = .937)のように,それぞれ高い相関関係が見られた.上記の2つの印象空間内ではBrtによって色の印象を整理できる可能性が示された.

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