2025 年 3 巻 2 号 p. 65-70
本研究では,感情オノマトペと色彩印象との関係を明らかにし,それを可視化するため,日本語における感情オノマトペの色立体を制作した.手続きとして,まずオノマトペ辞典から感情オノマトペ70語を収集した。次に,本研究で扱う語を抽出するため,大学生128名を対象に,辞典の意味と参加者の印象の一致度を調査した.その結果,怒り,恍惚,恐怖,驚嘆,悲嘆,嫌悪に属する29語を抽出した.続いて,大学生16名を対象に,PCCSの8色相×4トーン計32色を用いて各感情オノマトペの色彩印象を調査した.最後に,Plutchikの三次元モデルを模した感情オノマトペの色立体を制作した.これらの結果,以下の知見が得られた.1)感情オノマトペは,ポジティブな基本感情よりもネガティブな基本感情に多く分布していた.2)日本語の感情オノマトペは,一部を除き,Plutchikの三次元モデルに当てはまらなかった.3)感情オノマトペの強度が高いほど,低明度の色が選ばれる傾向が示唆された.