抄録
水稲の穂肥施用時期と量の判定は、葉令、幼穂長、葉色などをもとにして行っており、量については葉色に重点がおかれている。しかし、葉色の判断は、非常に個人差が出やすく分かりにくいという農家の声もある。従来から施肥量判断の補助手段として、葉鞘のヨード反応染色比を利用する方法があるが、この方法が葉色判定法の補助手段となり得るかどうか調査検討した。また、窒素含有率と乾物重の推定から窒素保有量を推定し、施肥窒素量を割り出す観点から中鉢ら(1986年)の方法で、株周を測定することによって乾物重の推定が可能かどうかについても調査検討した。