抄録
近年、農業生産の為に費やされる諸資材が生産環境や生活環境に放出され、環境汚染につながるとの指摘がなされている。全国の大学附属農場でもそのようなことのない環境調和型の栽培技術の確立を目標とすると共に作物自体の健全な生育相と収量成立過程を把握しようと平成4年度より3年計画で協議会傘下25大学の共同研究を実施している。参加大学は北は北海道から南は鹿児島までの各地域にわたり、水稲を対象に少ない資材供与により環境に対してインパクトのより少ない栽培法について検討している。今回はそれぞれの栽培法の結果が収量に反映されているものと考え栽植密度と施肥量の差異が収量成立に及ぼす影響について報告する。