2024 年 6 巻 1 号 p. 49-59
食中毒統計によると2012年からの10年間で年間の食中毒患者数11,000~27,000人程度で推移している。食中毒件数は減少しているが,衛生管理を意識して食中毒を出さないように務めることは飲食に従事する者として重要な責務である。そこで,本報告では,富山県のT専門学校での衛生教育の実情を紹介し,授業前後において学生の衛生教育における知識と実施状況について変化が見られたので考察を交えて報告する。その結果,知識については「原材料の受け入れ・下処理・加熱温度」「二次汚染防止」「調理済み食品の温度管理」「検食・原材料の保管」の4つの項目において知識の向上が見られた。また,実施状況に関するアンケートの結果については,「冷蔵庫の使い方ならびに温度管理」「加熱調理の温度」「調理器具・布巾の消毒」において,家庭で実行していることが分かった。この結果が一時的なものとして満足することなく,今後も衛生管理に取り組む必要があると考える。