抄録
平成20年と21年にホルムアルデヒド(FA)に係る国立大学法人の作業管理・作業環境管理への取組みについて調査を行った。その結果、医学部・病院等の病理・解剖系作業場等におけるFAの健康障害防止対策として、FA代替物質の使用・促進、発散防止策、容器・設備の密閉化、発散源の隔離・遠隔化などの作業方法の改善と周知徹底、及び全体換気装置・局所排気装置、プシュプル型換気装置の設置などの作業環境の改善の強化が必要であることが明らかとなった。
大学・病院などにおいては、さらなる労働安全衛生管理の構築、FAに係る安全衛生教育の徹底が望まれる。