環境と安全
Online ISSN : 2186-3725
Print ISSN : 1884-4375
ISSN-L : 1884-4375
論説
教育研究における高圧ガスの法律と安全
百瀬 英毅
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 5 巻 3 号 p. 159-167

詳細
抄録

日本で高圧ガスを使用する際には高圧ガス保安法の規制を受けるが、これは大学の教育研究活動でも同じである。この法律は大正時代に制定されてから骨格部分の構造が変わっておらず、主に産業ガス分野の事例を中心に法令等の改正等が繰り返されてきた。事故を教訓とした改正も行われており、高圧ガスの製造販売業などの安全に対しては極めて効果を発揮している。しかし、当初は取締法であったために、法律が想定していないことは基本的に禁止とするため、最先端の教育研究や技術開発では不合理な影響を与える。このため、教育研究を進めるに当たっては、教育研究に携わる者が自ら考えて安全対策を行い、設備や器具について正しく理解して適切に使用していく必要がある。それと同時に、欧米諸国と同水準の教育研究環境を実現するためには、高圧ガス保安法令等の適切な合理化も必須である。

著者関連情報
© 2014 Academic Consociation of Environmental Safety and Waste Management,Japan
前の記事 次の記事
feedback
Top