2006 年 21 巻 5 号 p. 537-544
非ステロイド性消炎鎮痛剤 (NSAIDs) の一つであるメロキシカムを用い, 皮膚透過性に及ぼす作用機序の異なる吸収促進剤の併用効果について評価した. その結果, 薬物の溶解度に寄与する添加剤と皮膚中での拡散または皮膚への分配に寄与する添加剤を併用することで, 高い皮膚透過性が得られた. また, 製剤 (テープおよびパップ剤) では, 薬物の溶解度に寄与する添加剤の性質により皮膚透過性が異なることが明らかとなった. 以上より, 高い皮膚透過性を得るには, 溶解度に寄与する添加剤と拡散または分配に寄与する添加剤の併用や, 基剤に適した添加剤の選択が重要であることが明らかとなった.