Drug Delivery System
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特集 “ホルモン製剤のDDSの基礎と臨床” 編集 : 山口俊晴
前立腺がんにおけるホルモン療法
井上 高光大山 力羽渕 友則
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2009 年 24 巻 4 号 p. 415-420

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抄録

初診時前立腺がんの約80~90%はアンドロゲン依存性の性質を示す.転移を有する前立腺がん患者に対しては,根治を目指す前立腺全摘術や放射線療法よりもホルモン療法が通常選択される.前立腺がんにおけるホルモン療法の目的は,アンドロゲン受容体へのシグナルを減少させ腫瘍を縮小させるところにある.現在本邦では,外科的去勢術(両側精巣摘除),LH-RHアゴニスト,抗アンドロゲン剤,グルココルチコイドを組み合わせてホルモン療法が行われているが,そのうち特にDDSに関わる事項として,LH-RHアゴニスト徐放製剤の開発について詳説する.この製剤は,精神的身体的負担を伴う精巣摘除術なしに去勢を可能とした.

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© 2009 日本DDS学会
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