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特集 “がんの標的療法:基礎と実地臨床” 編集 : 羽渕友則
固形腫瘍における分子標的薬の現状と課題
腎がんの経験から
土谷 順彦羽渕 友則
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2010 年 25 巻 2 号 p. 134-142

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抄録
進行性腎細胞がんに対する治療は,免疫療法から分子標的薬へと大きな転換期を迎えている.腎細胞がんにおける分子標的薬の作用機序は,主として血管新生の阻害であり,チロシンキナーゼ阻害薬,mTOR阻害薬,抗VEGF抗体が使用されている.分子標的薬は強力な抗腫瘍効果を示す一方,薬剤ごとに異なる副作用のスペクトルを有し,ときに予期せぬ重篤な副作用を引き起こす.これらの薬剤の効果を最大限に引き出すには,多職種にわたるチーム医療がこれまで以上に重要になってくる.
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© 2010 日本DDS学会
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