抄録
ガラニン様ペプチド(GALP)は1999年にブタの視床下部より同定された60アミノ酸からなるペプチドである。GALPの脳室内投与により摂食量と体重の低下がみられ、さらに体温上昇とエネルギー代謝の亢進がみられる。したがってGALPは抗肥満治療薬として将来臨床応用が可能と考えられている。本稿では、GALPの摂食抑制作用とエネルギー代謝亢進についての生理作用を解説する。GALPの点鼻投与はその効果を脳に及ぼすためにきわめて有効な手段であると考えられる。我々は動物を用いたGALPの点鼻投与実験により、とくに肥満動物においてこの投与が摂食と体重減少を生じることをみている。今後、GALPがヒトへ臨床応用されて抗肥満および生活習慣病の予防薬となることを期待している。