抄録
本稿では、まず最近のMRIの技術的進歩として、高速化技術を中心にスパースサンプリングやシンセティックMRIなどの新技術を紹介し、また高速化技術と機械学習の進歩がもたらした安静時脳機能MRIによる精神疾患診断などへの革新について概説する。次に、特定の外来性分子プローブに対して感度が低いとされてきたMRIにおいて、実に千倍以上(理論上は10万倍)の信号上昇をもたらしうる「超偏極技術」について、実用化における課題と解決法、そして米国で始まった臨床治験の状況について概説する。最後に、MRIを使ったナノDDSに関して、バイオマーカー反応型とセラノスティクスについて筆者らの成果を中心に最近の進歩を紹介する。