抄録
中枢神経疾患における薬剤貢献度は低く、有効な薬物療法の開発が求められている。この領域では、血液脳関門などの障壁を通過できる薬物送達システム(DDS)技術が未発達であり、低い薬剤貢献度の一因となっているという側面がある。そのため新薬開発も難しく、治験において第Ⅱ~Ⅲ相試験まで進んだとしても開発に成功した薬物は多くはない。一方、既承認製剤の中には侵襲性の高い投与法であるものの、髄腔内に直接投与することで有効性を示すことができたものもある。本稿では、このような状況を改善することのできるDDS技術革新が望まれているという背景を踏まえ、医薬品医療機器総合機構から見た新薬開発における最新のDDS技術への期待を述べる。