抄録
さまざまな材料がDDSとして開発されており、その応用がされている。これらの中で、光触媒はDDSの材料として、非常に魅力的な材料の1つである。その大きな理由として、光触媒として使用されている酸化チタンは生体に安全性をもつ物質であり、さらにさまざまな修飾を施すことが可能であることがあげられる。このような特徴により、安全性を保ちながら、磁性体を組み合わせること、標的とした臓器、部位に集積させることができ、さらに光触媒反応によって、薬剤の放出、光触媒反応による直接的な治療を行うことも可能となっている。本稿では、このような光触媒材料のDDSとしての可能性、および光触媒材料の医療応用としての可能性について、紹介する。