Drug Delivery System
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特集 “mRNA医薬・mRNAワクチンの新展開”  編集:位髙啓史
翻訳反応を最大化するための合成mRNAの分子設計
稲垣 雅仁多田 瑞紀阿部 洋
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2022 年 37 巻 3 号 p. 196-208

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抄録
COVID-19パンデミックに対するワクチン療法としてmRNA医薬が注目されている。mRNA医薬は、RNAポリメラーゼを用いたin vitro転写反応によって製造されるが、その純度、安定性、タンパク質合成効率など多数の課題が指摘されている。mRNA医薬の問題点を解決するために、化学修飾核酸の導入が期待されている。しかしながら、化学修飾核酸をmRNAに導入するためには、in vitro転写反応においてRNAポリメラーゼによって正確に認識され取り込まれる必要があることから、自由な分子設計が困難である。今後、mRNA医薬の合成法の進歩により、複数の化学修飾を高度に導入できるようになり、自由な分子設計に基づく新たなmRNA医薬の設計指針の提案が必要である。そのような状況の中、筆者らはmRNAの翻訳反応機構に着目し、翻訳反応サイクルを加速しうる分子デザインの提案とその実証に成功したので紹介する。
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© 2022 日本DDS学会
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