Drug Delivery System
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特集 “mRNA医薬・mRNAワクチンの新展開”  編集:位髙啓史
脂質ナノ粒子を基盤とするmRNA送達システムの動向
田中 浩揮櫻井 遊秋田 英万
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キーワード: mRNA, siRNA, LNPs, RNA vaccine, active targeting
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2022 年 37 巻 3 号 p. 237-246

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抄録
タンパク質の導入を目的とするmessenger RNA(mRNA)やタンパク質のノックダウンを目的とするsmall interfering RNA(siRNA)を用いた医薬品が承認されたことを受け、今後RNA創薬はますます加速すると考えられる。これらの新規モダリティを基盤とした医療を実現するうえでは、脂質ナノ粒子(Lipid Nanoparticle:LNP)がそのデリバリー技術として大きく貢献している。本稿では現在までのLNPs開発の経緯について概説するとともに、mRNA医薬品の最初の例となったRNAワクチンについて、その免疫活性化機構について最近の知見を紹介する。また、今後のさらなる医療応用を加速するうえで必須となるターゲティング技術について解説する。
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© 2022 日本DDS学会
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