Drug Delivery System
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特集 “日進月歩の核酸医薬・mRNA医薬開発”  編集:位髙啓史
Staple核酸を用いたRNA hacking技術による翻訳抑制
大谷 雅弥勝田 陽介
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2024 年 39 巻 5 号 p. 354-361

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抄録
タンパク質ではなくmRNAを直接標的とすることが可能な核酸医薬は、既存の医薬品では難しかった希少疾患などの治療薬としての可能を秘めているといわれている。筆者らは独自に開発したStaple核酸と名付けた短い核酸でmRNA構造を変えるRNA hacking(RNAh)という技術の開発に取り組んでいる。RNAhはmRNA上にRNA G-quadruplex(RGq)の形成を誘導し翻訳反応を抑制する。本稿では、肺動脈性肺高血圧症の原因遺伝子であるTRPC6を標的としたRNAh技術による翻訳抑制の成果を紹介する。
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