2004 年 19 巻 4 号 p. 356-363
siRNAを用いた遺伝子発現抑制技術はin vitro, in vivoにおいて遺伝子機能解析の有力な手法の一つである. siRNAはアンチセンスDNAに比較して手法が単純でありかつ効果が高いことから, 医薬品としての利用を目指した検討も開始されている. siRNAの臨床応用には安全かつ有効な生体内へのsiRNAのデリバリーシステムが必須である. 筆者らはこれまでにアテロコラーゲンを担体とした核酸医薬のデリバリーシステムを確立している. 本稿では, 筆者らのデリバリーシステムを用いたsiRNAの生体内デリバリーについて紹介する.