抄録
ペプチド性薬物のような難吸収性薬物の経口投与を目指して, 新しいリポソームシステムを考案した. そのシステムは, リポソーム表面をキトサンやカーボポールといった粘膜付着性ポリマーでコーティングすることによって調製することが出来る. ラットを用いた実験でインスリン, カルシトニンなどの消化管吸収改善を示すことが出来た. 腸管内での滞留性向上とともに, 粘膜組織にそのリポソームが浸入している様子が共焦点レーザー顕微鏡を用いて観察された. また, 卵アルブミンを封入したキトサンコーティングリポソームを用いて経口免疫性剤としての有用性を示す結果も得られている.