昭和歯学会雑誌
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上顎間縫合の拡大を併用して治療した口蓋裂長期管理例
渋澤 亜子平川 崇柴崎 好伸
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2000 年 20 巻 1 号 p. 103-111

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抄録
本学口蓋裂診療班形成外科にて12か月時にWardill変法にて初回口蓋形成術を行った後, 4歳2か月時より当矯正科において咬合の管理を開始し, 乳歯列期より永久歯列完成にいたるまで10年間の咬合管理を行った口蓋裂単独例について報告する.治療目標は, 上顎の急速拡大による上下顎歯列弓幅径の調和と, 上下顎小臼歯抜歯による咬合の再構成ならびに前歯部の叢生の改善である.拡大後の保定に関しても良好な結果を得たことは, 同疾患に対する今後の治療方針に示唆を与えるものである.
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